【連載】デザビレ紹介!正しいランジェリーの知識を HAVIENA(ハヴィーナ)104号室

ファッション関連で活躍する企業や若手クリエイターたちが入居する施設"台東デザイナーズビレッジ(=デザビレ)"。実はFashionsnap.comも入居しています。コインケース台東区の産業活性化、ひいては日本のファッション産業の成長など崇高な目的のために設けられたデザビレには、厳しい審査(なんと3回も審査がある!)をクリアし高い倍率をくぐり抜けた19組が入居しています。ここでは、施設内の新進クリエイターたちが一体どんな活動を行っているのかを連載でちらっとご紹介。第3回目はデザビレ104号室に入居する「HAVIENA (ハヴィーナ)」です。キーケース

 ランジェリーの企画・製造・販売を行う「HAVIENA」を手がけるのは柴尾ようこさん。2005年12月にアパレル会社、企画営業などを経て、ランジェリー輸入卸会社(有)ハヴィーナを設立しました。日本語のHANA(花・華)とフランス語のVIE(暮らし)から組み合わせた造語「HAVIENA」は、国内外の上質なランジェリーで「心に花のある暮らし」を提案していきたいという思いを込めているそう。もともとは福岡でランジェリー輸入卸の事業を開始した柴尾さん。取引先や営業先が東京中心となってきたなかで、「デザビレでセミナーなどが開かれていて、こういった支援をしているところがあることを知った」と福岡の自宅兼事務所を引き払い、2009年に上京しました。ビジネスバック

 東京での地道な活動を経て、インポートの取り扱いに加えてもともとやりたいと思っていたオリジナルブランドの立ち上げを実現。2010年よりインポートブランドのデザイン性、優美さと日本人のライフスタイルに馴染む着心地、デザイン性を追求するため会社名を冠した自社ブランド「HAVIENA」をスタートさせました。デビューは2011年秋冬シーズンのファッションイベント「roomsLINK(ルームスリンク)」。肌なじみをや質感、柔らかさを追求し、素材にはオーストリアやドイツの伝統的なレースを使用。クラシカルなレースにあわせたカメオはアンティークジュエリーからインスパイアされたもので、ブランドロゴがさりげなく刺繍されています。クラシックな風合いを残しつつも新しさを感じさせるデザインで、ネオクラシックな新定番を提案。ブラジャーとショーツ、キャミソールのラインナップで、1点づつオリジナルの缶に入っているのも女心をくすぐるポイント。缶の中で大事にランジェリーを包み込んでいる包装紙は、実は洗濯ネットというサプライズも。繊細なランジェリーを大事に扱えるための工夫が光ります。「roomsLINK」での評価は上々で、ターゲットとする30代女性が数多く足を止めていた他、20代の女性からも「かわいい」と好感触の様子。「クラシックは、時代を超えて愛される普遍的な存在。自分のブランドもそういう存在にしていけたら」とブランドの成長に期待を寄せます。 フェンディ

 下着に関してはマニアと言うほどに詳しい知識を持っているのも柴尾さんの強み。「ドレスには6万円も7万円もかける女性が、生地の良し悪しをわからないはずがないのに、下着にこだわらないという人が多い。その原因は、供給する側がそういった女性にぴったりの商品や知識の提供ができていないのでは」と疑問を投げかけます。「日本の下着の定説として、置いたときに小さいものがかわいいというのが一般的だと言います。そういう理由からストレッチ性が効いた生地の人気が高いそうです。でも日本人女性の腰回りはどんなに細い人でも80cmはあるので、その半分として40cmくらいは必要でしょう」確かに、一般的なパンツは20mほどしかないような。「それでは必要以上に体を締め付けてしまう上に、体についた跡のせいで余計にコンプレックスを感じてしまう。自然のテンションでフィットする下着が、美しく体を魅せてくれるんですよ」と下着の正しい着用方法を教えてくれました。財布これは実際に店頭に立つことも多いという柴尾さんが、最も感じていることの1つだとか。下着に補正効果を求める日本人に対して、自然体を重視する海外の下着を販売するにあたって「これは大きいのではなくて自然に体にフィットするんですよ」と一言加えるだけで、お客さんは納得。実際に着用すると感激の言葉を漏らす人も少なくないと言います。「総レースの下着は一見スケスケで自分には難しいという人もいるかもしれないけど、『秘密の花園への扉』を開くように感じたことのないフィット感だったり自然な美しさを感じることができる下着。それを『HAVIENA』とともに伝えていきたい」と笑顔で話し、今後の活動にも意欲を覗かせていました。

 なお「HAVIENA」は4月27日から5月3日まで、阪急うめだ本店の9Fのランジェリー売り場でイベントを開催。6月には東京ビッグサイトで開催される国際見本市インテリアライフスタイル展にも出展するそうです。ハンドバッグ