岡平健治、「僕はものすごく日本を愛してますからね、異常なくらい(笑)」

全国をひとりで回るというツアー<岡平健治ソロ全国47都道府県弾語り自走TOUR>全52公演を成功させ、そこで感じたもの、各地の景色、人々との出会いを反映させたアルバム『ニッポンの唄〜あいのうた〜』を5月25日にリリースした岡平健治。今回、彼に話をうかがうことができた。 アレキサンダー ワン
◆岡平健治 画像

2011年、古巣・ビクターエンタテインメントと再契約。これまで同様、地に足をつけた活動で真摯に音楽と向き合い続ける岡平が、今、『ニッポンの唄〜あいのうた〜』という作品について思うこととは何か。インタビューは、日本の歌を作り、唄い続けていくという岡平健治のバイタリティーやモチベーション、そして日本という国への愛情を感じさせるものとなった。
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── “日本各地をテーマにした歌を集めたアルバム”は、岡平さん以外に実現できないと思います。

岡平:「ありがとうございます。以前から構想はあったんだけど、あまりにも壮大なプロジェクトだから、ちょっと敬遠してたんですよね。ただ、昔からけっこう作ってるんですよね、じつは。19(ジューク)時代にも柿生の歌(「小田急柿生」)を作ってるし、3B LAB.☆の「コースターバス流星群」は金沢の歌だし。」

── 確かに。自走ツアー(岡平自身が車を運転、ひとりで全国を回るツアー<ソロ全国47都道府県 弾語り自走TOUR>)の経験も大きいんじゃないですか?

岡平:「歌詞とか音もそうですけど、自分の目で見たものじゃないと、伝えられないですからね。ちょっとおこがましいな、っていう気持ちもあるんですけどね。僕なんかが“ニッポンの唄”なんて言っていいのかなって。だけど、僕はものすごく日本を愛してますからね、異常なくらい(笑)。」

── 制作はどうでした?

岡平:「楽しかったですけど、プレッシャーもありました。(レコード会社の)ビクターと再契約して最初のアルバムっていうのもあったし、気合いと魂をしっかり込めて作ってましたね。ライヴではアコギ1本だけど、CDは豪華にしたいっていう気持ちもあって。オケに関しては、サウンド・プロデューサーの千葉ちゃん(千葉貴俊)がすごくしっかりやってくれたし、歌詞は326にも助けてもらったし。」

── 326さんは「少年ホーム 〜ニッポンの唄 佐賀〜」の歌詞を書かれてますね。

岡平:「佐賀っていえば、やっぱり(佐賀出身の)326だろうって(笑)。あとは平さん(アルバムのうち5曲で作詞に参加している平義隆)ですね。この先もベストパートナーになれそうだなって。僕より年上なんですけど、すごく純粋な歌詞を送ってくれるんですよね。平さんの歌詞に心洗われながら、また違った角度で変化球を返す── そういう合作だったんですよね、今回。僕だけでは書けない歌詞になったと思うし、その土地を想像しながら ── 行ったことのある人は“うむうむ”って感じで── じっくり聴いてみてほしいですね。」

── 最後に収録されている「日本誕生・二六七一 〜ニッポンの唄 日本〜」は、このアルバムを象徴する歌だと思いました。ハンドバッグ

岡平:「四季だったり、風景だったり、日本人の特徴だったり、僕が“いいな”って思うことを込めてます。どこに行っても、日本の風景ってすごくいいなって思うんですよ。寒い地域にも緑がたくさんあるし、植物がすごく育ちやすい環境なんですよね。魚と肉を交互に食べることもできるし、だから僕たちは長生きなんですよ。」

── 日本を歌うことはいま、すごく意味があることだと思います。この先もぜひ、続けてください。

岡平:「100曲作りますよ、死ぬまでに(笑)。地名さえあれば曲が出来る、無限大の企画なので。」

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余談だが、岡平健治は東日本大震災以降、被災地へ物資を届けたり避難所で慰問ライヴを行なったり、さらに福島第一原発から40km、第二原発から32kmのところに住む、震災で命を落としたファンの家族の元を訪ねたりといった活動を人知れず行なってきた。その模様はオフィシャルサイトの「健治日記」で読むことができる。

また、5月29日16時から池袋サンシャインシティアルパB1F・噴水広場にて<東日本大震災復興支援チャリティ・フリーLIVE 岡平健治「ニッポンの唄 〜あいのうた〜」>を開催する。ショルダーバッグ